自然にできた甘口ワイン
現在ドイツでは辛口ワインの方が多いですが、1980年代半ば頃まではドイツが甘口ワインの代名詞でした。ドイツのワインが甘口になった要因の冷涼な気候が挙げられます。ドイツで最も栽培されているリースリング種は、耐寒性が高く寒いドイツでも生育が可能な品種です。しかし一方で晩熟な品種でもあり、温暖化以前の寒い時代には10月頃に熟していました。冷涼で湿気の多い醸造所内の条件が重なると、醗酵によって果汁の糖分が完全にアルコールに置き換わるとは限らず、自然と糖分が残るということが起こりました。
遅摘み法 シュペートレーゼ
1775年にシュロス・ヨハニスブルグで偶然発見された遅摘み法は、完熟した果実を樹につけたまま収穫せずに過熟させる方法です。実から水分が抜けて糖分が凝縮することから、甘美な甘口のワインを造ることが出来るようになりました。
アイスワイン(アイスヴァイン)
アイスワインとは、ブドウの実が凍結した状態で収穫し、凍ったまま圧搾して造られる甘口ワインです。アイスワイン発祥の地は、ライン川のほとりの街ビンゲンに近いドロマースハイムとされています。畑のブドウが高品質でなかったために造り手が放置し、冬になってから家畜の餌にしようと収穫したブドウが凍結しており、試しに圧搾したところ、非常に糖度の高い凝縮した果汁が得られ、アイスワインの誕生につながりました。