このワインの味わい
ドライアプリコットのような美しいオレンジ色。オレンジピールやオレンジティーの香りに、スワリングをすると徐々にドライマンゴ―の香りも現れます。口当たりは柔らかで、オレンジティーのような果実味と、ワインに溶け込んだ程よいタンニンがあります。スパイスのニュアンスも感じられ、奥行があり、端正でクリーンなオレンジワインです。
ワインのここに注目!
「プリモシッチ」は、フリウリ州東部、スロベニアの国境沿いの産地「コッリオ」で、1956年に創業した小さなワイナリーです。彼らは、コッリオで最も早く瓶詰を開始したワイナリーであり、また、コッリオのゴリツィアが発祥とされる地品種リボッラ・ジャッラに力を入れ、美しいオレンジワインと長熟する素晴らしい白ワインを造っています。彼らが造るオレンジワインは、イタリアで最も権威のある評価誌、ガンベロロッソ誌で最高評価を獲得しています。
コッリオのオレンジワインは農夫の知恵から生まれたワインだそうです。ワイナリーの2代目、マルコ・プリモシッチ氏によると、マルコ氏の曽祖父の時代、コッリオの人たちがブドウの皮がしっかりしているリボッラ・ジャッラのワインプレスするとき、ジュースがあたりに飛び散ってしまうことに困っていました。そこで、ジュースが飛び散らないように赤ワインと同じように白ワインを造り、ブドウの皮をそのまま浸漬してワインを造ってみようと誕生したのが、現在のコッリオで造られるオレンジワインの起源だそうです。
コッリオのオレンジワインはアンフォラ(=素焼きの壺)で造っていると思われる方が結構多いのですが、プリモシッチではアンフォラは使用せず、開放式の木樽を使用してオレンジワインを醗酵させています。醗酵中に2時間ごとに丁寧にパンチング・ダウンを行うことで、独特の色合いやマンダリンのキャンディのような香が広がるアロマ豊かでリッチなオレンジワインが生まれます。
また、プリモシッチのオレンジワインの特徴が、透明感のある美しいオレンジ色。ビン詰めの時のフィルタリングは一切行っていませんが、ワインが持つ透明感を表現するため、熟成過程で長期間樽の中で静置した上澄みだけを贅沢にボトリングしています。
熟成させたものは非常にコクのある味わいになるので、長期熟成による変化も愉しめるワインです。
こんな料理と合わせたい
ワインに厚みとボリューム感があり、余韻に中国茶のようなニュアンスを感じるので、中華料理と合わせてみてはいかがでしょうか。特に、ワインにある程よいタンニンとスパイスの風味が、脂身の多い豚肉のお料理や、甘さとコクのある甜面醤をつけていただく北京ダックとマッチします。
こちらはUNCORKで取り扱っている「つくだ煮屋のたまり叉焼」です。 三重県の銘柄豚さくらポークの甘味のある脂と、木樽仕込みの生たまり醤油のこっくりとした味わいが、オレンジワインの程よいタンニンとスパイス感と調和し、豚肉の脂分をさらりと流してくくれます。
原産国 | イタリア |
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地方名 | フリウリ ヴェネツィア・ジューリア |
地区名 | ゴリツィア |
品質分類・原産地呼称 | コッリオD.O.C. |
色 | オレンジ |
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種類 | スティルワイン |
味わい | 辛口 |
品種 | リボッラ・ジャッラ 100% |
アルコール度数 | 13.5% |
飲み頃温度 | 16℃ |
ビオ情報・認証機関 | サステナブル農法 (SQNPI) |
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醗酵 | 収穫後、除梗して開放型オーク樽にて温度管理をせず4週間浸漬/MLFあり |
熟成 | オーク樽(スラヴォニア産、1,500L、新樽50%)24カ月/瓶12カ月以上 |
土壌 | 泥灰土、砂岩(ポンカと呼ばれる) |
- 品番:
- 619963