ドメーヌ・マルシャン・グリヨ

それぞれブドウ農家として生計を立てていたモレ・サン・ドニのマルシャン家とジュヴレ・シャンベルタンのグリヨ家が結ばれ、1950年ジュヴレ・シャンベルタンの地にドメーヌ・マルシャン・グリヨが誕生しました。現在の当主ジャック・マルシャン氏で7世代目となりますが、世代を超えて受け継がれてきた知識と彼自身の豊富な経験を生かし、畑、土壌、ピノ・ノワールそしてワイナリーの良さを最大限に生かしたワイン造りを行っています。彼らのワインは凝縮感のある果実味に溢れた深みのあるモダンなスタイルで、長期熟成に向くのはもちろん、比較的早くから楽しむことができます。

一本ずつ丁寧に剪定・摘芽を行い、収量とブドウの質を調整するなど、ブドウ栽培は基本的には全て手作業で行います。マルシャン・グリヨの所有する畑では約20年前から除草剤、殺虫剤を使用せずサステーナブル農法を実践、不要な化学物質は使わず、土壌の保護に努めています。収穫後は、非常に厳しい目を持った選果チームが一房ずつ確認、完璧に成熟したキレイなブドウだけを選び醸造しています。発酵は天然酵母に任せSO2やその他の添加物の使用は最小限に留めることで、テロワールをワインに表現することを目指しています。

現在のドメーヌを切り盛りするジャック・マルシャン氏は、近年高騰しているブルゴーニュワインの価格に危機感を抱いており「値段の上がりすぎたブルゴーニュのワインが非日常な物になってしまうのが怖い」と語ります。そして、その思いを消費者に届けるべく、非常に良心的な価格でワインをリリースしています。もちろんカジュアルな価格ではありませんが、彼らの行っている作業やブルゴーニュの地代や物価の高騰を考えると、彼らの努力がよく分かる価格です。